キリストの豊かさ

聖書箇所:　エペソ 2:7

景気は行く先不透明。これまで長いデフレ不況の中にあると言えど、未だ物質的豊かさに溢れているこの国において、キリストにおける豊かさが如何なるものかを知ることはむしろ難しいことでしょう。神の国の豊かさは、地上の豊かさと性質も結果も明らかに違うものであることは聖書の随所で語られています。
しかし金持ちの青年の話（マタイ19:16-26）でも明らかになっている通り、その豊かさを知る道のりはこの地上の豊かさとあまりに違いすぎて、それを知ることは困難。つまり、豊かな我が国において、神の国の豊かさを知ることは皮肉にもあまりに難しいことなのです。
地上のあらゆるものに富んでいるからこそ、主を必要としない。主を頼りとせず、心を向けず、心離れている民。それが私達の本当の姿であり、この国の偶像礼拝となっている、真の信仰は、仏教でも、どこかの新興宗教でもなく、拝金主義という、富そのものが信仰となっているのです。そして、その信仰をクリスチャン自身が持ち、そこから離れられないでいる。二心の状態。厳しく感じるかも知れませんがそれが主の目から見た私達の真の姿です。
しかし主は「天に、宝をたくわえなさい。(マタイ6：22)」と語られ、「まず神の国と神の義とを求めなさい。(マタイ6:33)」と、冷静に語られるのです。
なぜなら、この神の国の豊かさこそ、主が私達に心から与えたいと願っているものであり、このキリストにある充ち満ちた豊かさこそ、来るべき世々にまで見せつけようとされている真のエクレシアの姿だからなのです(エペソ2:7)。
今回はこの地上の豊かさと神の国の豊かさの違いについて、この非常に難しい側面について、共に分かち合えればと考えています。